終活連載コラム【FP洋子の死生感🐰】第三回:同級生の死について(薬師寺洋子)

終活連載コラム【FP洋子の死生感🐰】第三回:同級生の死について(薬師寺洋子)


皆様、こんにちは。
暑くなってきましたね。梅雨の時期でもありますが、お変わりないでしょうか?
コロナの巣篭りもあともう少しです。頑張って乗り切りましょう!

さて、第三回のお話は『同級生の死について』です。

私たち夫婦は、実は高校の同級生なんです。これを言うと、当時からお付き合いしてたんですか?とよく聞かれますが、当時はただのクラスメイトでした(笑)。

ということで、学生時代の友人が必然的に共通しています。

その彼は高校の同級生で、リーダーシップがあって頼もしいのにとても優しくて、男女問わず人気者でした。
社会人になってから数年で独立し、なんと『お花屋さん』を始めたんです。その頃には恰幅もいい感じになってて、まるで熊男のような彼がアレンジするお花が、なんとも繊細で可愛いらしいものだったのが印象的でした。

4年前のお盆休みに夫婦で帰省した時に、ふらりと入ったコンビニで彼に偶然遭遇しました。お互いびっくりです!会うのはかなり久しぶりでしたし、こんな所で会う?というような場所だったので、『こんなとこで会うなんて、すごい偶然で何か怖いねー。お互い事故とかに会わんように気を付けようね!』なんて冗談言いながら別れたその2ヶ月後、彼は帰らぬ人になりました。

仕事に連絡なしで来なかったので、社員の方が心配し自宅を訪ねた時には、もう亡くなっていたそうです。原因は急性肺炎とのこと。あんなに元気そうだった彼が、急に肺炎で亡くなるなんて。。。
しかし新型コロナ感染症の症状も、自宅療養の方が急変して重症化しているというニュースを聞きます。
病気というのは、若いから、元気だから大丈夫というわけではないんですね。特に働き盛りの男性は、どうしても無理をしてしまう傾向があります。
自分の体は自分だけのものではありません。親からもらった大切な体ですし、守るべき人たちのための体であるとも言えます。
過信せず、自分を労ってあげることも大事なんだと、彼から教えてもらいました。

葬儀には参列出来なかったので、その年末に帰省した際にご自宅にお供えを持って伺いました。彼は独身で、実家を出て一人暮らしだったそうです。
お母様が『お花屋さんの手伝いには時々行ってたのに、大変やからもういいでと言われて。あの子は本当に優しい子やったんよ。だから、私がもっとマメに行ってあげてたら、私がもっと気にかけてあげてたら。。。』とポロポロと泣かれるのです。
心がものすごく痛みました。
子供が親より先に旅立つことほど、親不孝なことはないなぁとしみじみ思いました。

このコロナ禍で突然亡くなった『志村けん』さんと彼を、少し重ねてしまいます。明るくて優しくて、周りの人をとても幸せにしてた彼の死も、私たちに、病気への畏敬の念を思い出させるものになりました。
でも、きっと彼に助けられた人たちがたくさんいたことでしょう。その人たちの心の中は、いつまでも明るくて優しい彼が残り続けます。

あの夏の日に偶然出会った瞬間は、虫の知らせだったのかもしれません。
そして私たち夫婦の心の中には、いつまでも彼の笑顔が一輪の花のように咲き続けています。

第四回は『恩師の死について』です。
今日も良い一日をお過ごし下さい。

2021年6月10日
ファイナンシャルプランナー
薬師寺洋子

【薬師寺洋子さんプロフィール↓】


金融業界18年目のお金の専門家=ファイナンシャルプランナー
(証券会社12年、外資系保険会5年)
大阪府茨木市在住。行動範囲は関西圏全般。
地元が愛媛県なので、四国にもよく行きます。

マネーセミナーを中心に、お客様のマネープランニングと、
お金に関する問題解決のお手伝いをしております
資産運用のサポートもいたします。