終活連載コラム【FP洋子の死生感🐰】第六回:同僚の死について(薬師寺洋子)

終活連載コラム【FP洋子の死生感🐰】第六回:同僚の死について(薬師寺洋子)

皆様、こんにちは。
少しずつ秋らしくなってきました。
コロナとの我慢くらべはもう少し続きそうですので、体調に気を付けて、お変わりなくお過ごし下さい。

さて、第六回のお話は『同僚の死について』です。
今回の同僚というのは、私ではなく私の主人の同僚のお話になります。

大阪に引越してきて3年目くらいの頃、主人の同僚でまだ30代後半だった方が亡くなりました。
若くして亡くなったのですが、原因を聞くと進行性の肺がんだったそうです。
健康診断で肺に影があるから精密検査を受けて下さいと言われ、検査を受けた時にはもうかなり進行しており、その後なんと2週間で他界されました。
体調が悪いと感じたこともあったと思いますが、きっとギリギリまで我慢して働いていたのだと思います。

がんは、若い方が罹患する確率は低いですが、若いと進行がとても早く危険性が高いと言われています。

彼は喫煙をする方で、同じく喫煙者の主人と喫煙所でよく話をしていたそうです。特に仲良くしてた訳ではなかったけど、たわいもない話をする同僚として普通に毎日会う人だと思っていました。
少し咳込むことがあったらしいのですが、まさかそんな事になるとは夢にも思わず、かなりショックを受けていました。

葬儀の日に私は主人を葬儀場まで車で送り、終わるまで待っていました。
その日は下腹の鈍痛がずっと続いており、駐車場で待っている間にどんどん悪化。。。夜中に我慢できず救急病院へ行くことになったのです。
それこそ主人は顔面蒼白。
翌日病院でちゃんと検査してもらうと『卵巣嚢腫』と言われ、かなり大きくなっているので手術が必要です、とのことでした。
主人はそれを聞いてソッコー会社を早退し、先生のところに『うちの妻は助かるんでしょうか!?』って駆け込んだそうです(笑)。

今になって思うと、その同僚の方の死と私の病気が重なった事は、偶然のようで必然だったような気がします。
彼の死がなければ、病気の恐ろしさや、それがもっと近い人にも起こりうるという恐怖を、主人も私も、あそこまで身近には体感できなかったと思います。

同僚というのは、不思議な距離感の人間関係ですよね。
毎日仕事で一緒にいるので、家族より長い時間一緒にいるかもしれない人たちです。
仕事を一緒にする仲間としての絆は強くなりますし、その分嫌な思いを抱く事もたくさんあり、まるで家族みたいです。

人の死をどう受け止めるかは、その人と一緒に過ごす時間の長さではなく、見返りのない『思い』の強さなんだと思います。

みなさんが、そんな『思い』を遺したい方はどなたでしょうか?

それはもしかしたら、家族ではないかもしれません。
そんな思いを生前にちゃんと伝えられていますか?
もしそれが照れ臭いのなら、せめて死後に伝えられるように準備しておくのも、大切なことではないかと思います。

遺言や保険や相続対策などは、お金の事だけではなく、そんな『思い』を遺すための一つの方法なのです。
そしてそれこそが、終活の本当の意義なのだと思います。

亡くなられた同僚の方は独身でしたので、葬儀はご両親が喪主としておこなわれたのですが、痛々しくて見ていられなかったそうです。
本人もご両親も、こんな事が急に起こるとは思ってもなかったでしょうし、普段から死について考える事もなかったと思います。

今や世界中をパンデミックに陥れる感染症、毎年来る台風・地震などの災害、実は私たちの周りはいつも死と隣合わせです。
生きてる事は当たり前ではない。
でもだからこそ、生きてるだけで丸儲け!なんですね。

自分を含む周りの人達のこと、改めて見つめ直してみてはいかがでしょうか?

では、次回の第七回は『祖母の死について』です。
今日も良い一日をお過ごし下さい。

2021年9月12日
ファイナンシャルプランナー
薬師寺洋子

【薬師寺洋子さんプロフィール↓】

 


金融業界18年目のお金の専門家=ファイナンシャルプランナー
(証券会社12年、外資系保険会5年)
大阪府茨木市在住。行動範囲は関西圏全般。
地元が愛媛県なので、四国にもよく行きます。

マネーセミナーを中心に、お客様のマネープランニングと、
お金に関する問題解決のお手伝いをしております
資産運用のサポートもいたします。